熟成美を秘めた俳優から学ぶ《前編》(宇佐美浩子)

2020/01/20 06:00 更新


2020年もスタートしてから約半月。

今年もひきつづき多角的視点からシネマを楽しむ「CINEMATIC JOURNEY」を、皆様とご一緒したく思います。

その幕開けを飾る1月は「熟成美を秘めた俳優から学ぶ」をテーマに、2回に分けてご紹介。

まずは海外の映画祭でも話題を集めたシネマ『コンプリシティ/優しい共犯』から。

≫≫宇佐美浩子の過去のレポートはこちらから

世代と国籍を超えた男優2人、日本映画界の名優・藤竜也と中国の俳優並びに監督としても活躍するルー・ユーライ。それぞれの魅力と個性が共鳴し、ぶつかり合い、観る者をリアルであるかのような錯覚へと導く本作は、日本における外国人労働者と、迎え入れる側との間に芽生える絆を描いた人間ドラマ。

注目すべきは主人公の青年を演じるユーライの台詞を超えた眼差しの演技。おそらく観客の中でも女性たちのハートに響くのではないかなぁと思った次第で…

一方、藤竜也の徹底した役者魂が光る、プロの域に達しているのではと思えるほどの蕎麦職人ぶり。

また劇中で魅せるサマージャケットに帽子という、たまらなくダンディな、これぞ「熟成美」的スタイリング。

その何れもが、老若男女問わず心奪われるに違いない。

『コンプリシティ/優しい共犯』

1月17日 (金)より新宿武蔵野館にてロードショー

©2018 CREATPS / Mystigri Pictures


ところで、昨年末から順次発売中という「ケイト・スペード ニューヨーク」のネコをモチーフにした愛らしいアイテムをご存じですか?

「今年はネズミ年なのに…」なんて思われたかもしれませんが、実は誰もがご存じのミュージカルの名作「キャッツ」が遂に実写映画化され、注目を集めていますよね。

その登場ネコこと“ジェリクルキャッツ”たちから着想を得た、限定カプセルコレクション「映画『キャッツ』 x ケイト・スペード ニューヨーク」というわけです。


ちなみに、同ブランドのファンはネコ好きが多いことがこれまでのデータから、判明していたから今回のコラボは、自然な流れなのだとか。

そこで次なる「熟成美を秘めた俳優から学ぶ」をテーマに巡る「CINEMATIC JOURNEY」は、話題の映画『キャッツ』!


本作はスタッフもキャストも各分野で活躍する、とびきり華やかな顔ぶれが集結したとの呼び声が高い。

その一部を下記にご覧願いますと…

☑ヒロインの白猫ヴィクトリアは、英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルダンサー、フランチェスカ・ヘイワード。

☑10度のグラミーショー受賞歴を持つ音楽アイコン、テイラー・スウィフト。出演のみならずアンドリュー・ロイド=ウェバーと共に、本作のエンドソング「ビューティフル・ゴースト」も書き下ろし、かつまた歌唱も。ちなみに、劇中歌「ヴィクトリアズ・ソング」としてフランチェスカも歌っている。

☑『英国王のスピーチ』ほかで受賞歴を誇る監督、トム・フーパーが監督・脚本・製作のトリプル兼務。


そして下記の長老ネコ、オールドデュトロノミーは?


世界的に活躍する大女優ジュディ・デンチ。今回のテーマそのものと言っても良い「熟成美」あふれるネコスタイルで、歌にダンスに大奮闘。

なお日本語の吹替版は、大竹しのぶが担当する。

それから最後にもう1匹、ロンリーキャットことグリザベラ役のジェニファー・ハドソン。

彼女の声がよりエモーショナルな彩りを添える「メモリー」は胸キュン度数高いこと間違いなし。

それではロンドンを舞台に繰り広げられる、猫たちの特別な舞踏会へご一緒に!


『キャッツ』

1月24日(金)一生に一度の体験を、スクリーンで。

© 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.



「熟成美を秘めた俳優から学ぶ」をテーマに巡る「CINEMATIC JOURNEY」。前半のフィナーレを飾るのは、ロンドンつながりの「映画×音楽」と言えば?


クイーン!

1月27日まで、日本橋高島屋で開催中の『クイーン エキシビション ジャパン ~ボヘミアン ラプソディ~』は、まさに昨年の今頃、大フィーバーを巻き起こした映画の夢のつづき、とでも言えそうなヴィンテージ感たっぷりの凝縮した内容が魅力の展覧会です。

とりわけ、本展のために制作されたという上記フレディ・マーキュリー等身大フィギュアをはじめ、日本初公開6着(下記左のブライアン・メイの衣装ほか)を含む本人たちの衣装全11着や、映像、写真、また手書き歌詞カード(というよりは紙の切れ端風)ほか縁ある品がずらりと展示公開されている。

さらに当展会期中には「クイーン+アダム・ランバート ラプソディ ツアー」も!一層の盛り上がりを見せるに違いないかと思うことしきり。

なお本展終了後は、横浜「アソビル」(1月30日~3月22日)、「大阪高島屋」(3月25日~4月6日)へと続く予定。


宇佐美浩子の過去のレポートはこちらから

うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中



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