岐阜市は岐阜アパレル産業・縫製産業の景気動向を把握する四半期ごとの景気動向調査をまとめ、公表した。調査対象期間は18年10~12月。
アパレル産業の概況では、「借入難度」DI(景気動向指数)が12.2ポイント、「資金繰り」DIが7.1ポイントそれぞれ改善したものの、「在庫」DIが10.5ポイント、「売上高」DIと「仕入れ価格」DIがそれぞれ8.8ポイント悪化した。
経営上の問題点では、「売上高の減少」が最多で、次いで「製品安」だった。
回答企業からは「防寒商品が不振」「前年は厳冬で品不足になった。今期は相当数を準備したが暖冬になり、在庫が増加した」(ともにメンズ)と暖冬に悩まされたコメントが寄せられた。また、「天候にも左右されたが、業界全体の売上高が減少しており、業況は厳しい」(婦人子供服)といった指摘もあった。
縫製産業では「借入難度」DIが20.0ポイント、「従業員充足率」DIが6.7ポイントそれぞれ改善した。しかし、「受注」DIが20.1ポイント、「操業度」DIと「利益率」DIが13.4ポイントの悪化となった。
経営上の問題点では、「加工賃の減少」が1位で、2位が「原材料費の増加」だった。
回答企業のコメントでは「天候不順や自然災害による消費低迷要因が重なり、秋冬物の動きが鈍かった」とあり、アパレル産業と同様に暖冬の影響を受けた。また、「従業員充足率DI」は改善しているものの、採用には依然難しさがあり、「国内からの求職は全く無い」とのコメントもあった。
有効回答数はアパレル産業がメンズファッション20、婦人子供服33、ニット雑貨4の計57。縫製産業は15から回答があった。