「25年後は今より良くなる」 成長の鍵は、世界と自らへの二つの視線

2026/07/29 08:00 更新有料会員限定NEW!


 「25年後、繊維・ファッションビジネス業界は今よりも良くなっている」――そう聞いたら、楽観論と思うだろうか。現在の事業環境には不安材料が多く、将来への視界もなかなか開けない。しかし、日本の繊維・ファッションビジネス業界の経営者はしたたかに方向性を見定め、未来を切り開こうとしている。成長の鍵は、世界と自らへの二つの視線。そこに共通するのは、身体の保護から心の充足にまで貢献する繊維・ファッションへの信頼だ。

「変わらない」中身

 本紙は1月1日付から「ファッションビジネスの未来図」のタイトルで報道を続けている。一つの目安として2050年を設定し、経営トップにアンケートをとった。112人の回答を得て、「よくなる」が33%、「変わらない」37%、「悪くなる」30%とほぼ三等分したことは掲載済みだが、その理由が興味深かった。

 それは、「変わらない」の中身だ。この層は、停滞という消極的な意味では答えていない。技術革新や海外進出、新たな需要創出といった現在と地続きの要素によって、人口動態のマイナス要因を相殺できるから「変わらない」。これは「よくなる」理由と実質的に同じだ。つまり、「よくなる」と「変わらない」を合わせて7割超が前向きに25年後を捉え、勝算もあると踏んでいる。その鍵は主に四つだ。

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