トラックの帆布を再利用した手作りバッグとして人気の「フライターグ」。様々な業種の小売店が11月の第4金曜日であるブラックフライデーに乗じて販売の底上げを狙うが、フライターグはグローバルで「No」の立場を表明、当日の金曜日はECサイトを閉じ「購入より交換を」と呼びかけ、ユーザー同士による交換会を開く。例年はオンラインで開催しているが、今年は実店舗でも行う。
スイス・チューリッヒ発のフライターグはその出自からサーキュラーエコノミー(循環型経済)を志向している。「無駄な割引戦争」で新しい商品購入を促すブラックフライデーとは「相性が悪い」と否定的な立場で、長持ちする製品や意義のあるサービスにこだわる。
数年前からはこの時期を利用し、「良識のある消費に〝Yes〟を、買い物への熱狂に〝No〟」と主張、折り畳み自転車の「ブロンプトン」やビーガンスニーカーの「フラミンゴズ・ライフ」など賛同するブランドも増えてきた。
当日はECサイトは閉じられ、ユーザーは代わりに「S.W.A.P.」(支払い不要のショッピング)という交換プラットフォームに誘導され、オンライン上の交換会に招かれる。
今年はオンラインに加え、実店舗でも開催する。中国の独身の日(11月11日)は既に実施、その他のグローバル店舗は25日に開催する。日本でも渋谷と大阪の店舗で午後5時ごろから開く。受け付けが完了した順に〝お見合い〟がスタートし、店舗での買い物は出来なくなる。当日参加も可能で、「午後5時以降は、お金を使わずにお楽しみください」とコメントしている。