「ファッションデザインエンジニアリング協会」設立 3Dモデリスト育成へ

2021/01/15 06:25 更新


 ファッションテック専門スクールの東京ファッションテクノロジーラボ(TFL)と、ファッションに特化した3D・CGバーチャル・ファクトリーのファッションメタデータバンク(FMB)、繊研新聞社の3者は共同で、3Dモデリストの資格検定制度運用を主な業務とする「一般社団法人ファッションデザインエンジニアリング協会」(FDE)を設立した。代表理事にはTFL取締役の木内潤一氏が就任した。

 FDEは3Dモデリストを「衣料の平面(2D)パターンデータからファッション製品の3D・CGを制作してファッション産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に寄与する新しいクリエイター」と定義する。その上でTFLが培ってきたデジタルスキル教育における知識を、3Dモデリスト人材育成のためのテキストとして編集して5月に繊研新聞社から出版する。3Dモデリストの資格検定試験も実施する予定。

 こうした活動を通じ、3Dモデリストの保有スキルを資格として評価することで、「ファッション産業における登用を促進するとともに、新しいクリエイターとして人材価値を高めていく」考えだ。

 ファッション業界での3D・CGの活用は、商社をはじめ多くのアパレルで導入検討が始まっている。しかし、高度なオペレーション技術を必要とする3Dモデリストは慢性的な人材不足が課題となり、本格的な導入がなかなか広がらない状況にある。

 同協会は「TFLの教育ノウハウと、FMBの産業活用ノウハウをオープンイノベーションな情報として広く提供する」ことでファッション産業全体のDX化を促進する構え。



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