2000年に思い描いた未来を、今私たちは生きているだろうか――世界情勢や気候変動など、業界を取り巻く環境は年々不透明さを増している。国内でもこの25年でリーマンショックや東日本大震災、新型コロナウイルスの流行などがあった。「先が見えない」という言葉をどれだけ聞いてきただろう。そうした中ではどうしても目先の利益確保が優先される。一方で、長期的な指針無き事業経営は、羅針盤を持たずに航海に出るようなもの。不透明だからこそ、確固たるビジョンや将来に思いをはせる重要性を考えるべき。今、「未来図」を描くときだ。
将来を考える際のマイルストーンとして、2050年を設定した。日本の人口が1億人を下回る可能性がある年で、温室効果ガス排出ゼロを目指す年でもある。国立社会保障・人口問題研究所が23年に発表した「日本の将来推計人口」によると、50年には1億468万人、65歳以上の割合(高齢化率)は実に37%にも上る。社会構造が変化する中で、どのような課題に向き合い、またどこにチャンスがあるのか。識者の視点からキーワードが浮かび上がってきた。

二極化さらに
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