デサントと伊藤忠商事 「協定書」締結へ

2019/03/25 18:36 更新


 デサントは25日、社長交代とともに、かねて策定・合意を目指していた次期体制構築に関する「協定書」を、伊藤忠商事と締結する予定であると発表した。新たな経営体制では、デサントの成長をこれまで支えてきた現役員の大半が退任。さらに伊藤忠から繊維カンパニー出身で、エドウィン代表取締役会長などを歴任した久保洋三氏が専務執行役員に就く。

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 伊藤忠と締結を予定している協定書では、「株主共同の利益のための自主独立経営が可能となる体制を確立すること」と明記。デサントが望んでいた「少数株主の利益を守り、大株主とビジネスパートナーの利益相反を防ぐ」という点に配慮するものとなった。

 経営体制は取締役会をデサント2人、伊藤忠出身者(原則として転籍者)2人、独立社外取締役2人となり、「独立社外取締役で過半数」というデサントの要望は退けられた。

 6月開催の定時株主総会・取締役会では、田中嘉一専務執行役員最高製品責任者(CPO)や、三井久常務執行役員兼デサントジャパン社長ら、デサント本体出身者で、商品・日本事業・海外事業・財務の現責任者がそれぞれ退任する。

 一方で、伊藤忠繊維畑出身の久保氏を専務執行役員に迎え入れる。久保氏は伊藤忠の執行役員ファッションアパレル部門長を経て、12年から繊維カンパニーエグゼクティブバイスプレジデントを兼任、14~16年にはエドウイン代表取締役会長を務め、現在は常務執行役員食料カンパニープレジデント。



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