経産省の26年度当初予算案 AI・半導体などで3兆円に拡大 中小企業向けはほぼ今年度並み

2025/12/26 14:40 更新NEW!


 経済産業省は26年度の当初予算案で、AI(人工知能)・半導体関連やGX(グリーントランスフォーメーション)対策費を大幅に増額したため、総額3兆693億円(25年度当初予算額2兆524億円)を計上した。繊維・ファッション企業の多くが活用する中小企業対策費(中対費)は1079億円(同1080億円)で、小規模事業者の経営改善のための伴走支援事業や取引適正化対策などを強化する。引き続き、海外事業も促進する。

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 中対費以外を含め、中堅・中小企業の成長促進を目的とした予算は今年度補正の8056億円に加え、948億円(944億円)に増やす。商工会議所などが地域の小規模事業者のプッシュ型伴走支援を行うための小規模事業対策推進事業に62億円(61億円)を充てるほか、法の施行を踏まえ、取引適正化促進のための中小企業取引対策事業で今年度補正の7億6000万円に加え、30億円(29億円)計上した。中小・小規模事業者への金融支援も強化し、日本政策金融公庫への補給金を169億円(153億円)に増額した。

 また、伝統的工芸品産業支援補助金は11億円、皮革産業振興対策事業は4億1000万円で、いずれも今年度並みとした。海外事業促進策ではジェトロ(日本貿易振興機構)の運営費交付金を266億円(263億円)、海外ビジネス・強化促進事業を今年度並みの28億円とした。

 クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)への産業投資は今年度に100億円を計画し、来年度概算要求では90億円としていたが、「財務体質が改善し、十分な手元資金がある」ことから、ゼロとした。

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