百貨店、衣料品の構造改革が加速 焦点は客単価アップと新規客獲得

2023/07/28 07:59 更新有料会員限定


 百貨店の衣料品市場が転換期を迎えている。コロナ禍で売り上げの減少や売り場面積の圧縮が続いていたが、オケージョンやビジネスなど外出需要が復調し、今春夏物は前年に比べて大きく伸びている。ただ中間層の消費は節約志向が強まっており、先行きが不透明なことに変わりない。コロナ禍前の構造不況とコロナ禍で浮かび上がった課題の克服が迫られる。

【関連記事】阪急阪神百貨店百貨店、大丸松坂屋百貨店、三越伊勢丹、高島屋 大手百貨店4社に聞く事業戦略

中間価格帯を再構築

 市場はコロナ禍を経て二極化した。ラグジュアリーブランドをはじめとした高額品、もう一つはオン、オフの境がなくなり、価格と機能に特化した商品群に分かれた。この中間ゾーンを狙った百貨店NBが厳しくなった構図だが、単に百貨店の強みであるモデレート~モデレートアッパーの中間価格帯のマーケットが一律になくなったわけではない。

 三越伊勢丹は、個の顧客に対して希少性や特別感ある商品を提供していく。デジタルデータを活用したダイレクトマーケティングで、顧客一人ひとりに合わせた商品の提供を取引先と協業する。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定ピックアップニュース



この記事に関連する記事