ダイドーインタ、メーカーの強み生かし新規を開拓

2017/03/06 06:04 更新


 ダイドーインターナショナルは物作り企業としての強みを生かし、既存取引先との連携強化と新規開拓を目指して事業を再構築する。グループが蓄積してきたノウハウを背景に生地と縫製のメーカー機能を軸にした新たな提案を強化する。

 具体的には①テキスタイル&クロージング②ニット③ハンドニットブランド「パピー」④パターンオーダー(PO)の全事業を集めた総合展を初めて開催する。

 テキスタイル&クロージング事業は元々ダイドーグループが得意としてきた分野。オリジナルの紳士重衣料向けウール生地は別注企画や製品OEM(相手先ブランドによる生産)まで対応できる。

 今回はイタリアの企画会社と協業した生地と色柄を意識したトータルコーディネートによる製品をセットで提案する「カプセルコレクション」を出す。生地には美濃和紙使いなど日本製も充実する。テーラードスーツやジャケットは自社縫製工場でフル毛芯からアンコン仕立てまで可能だ。カプセルコレクションはPOにも対応、国内だけでなく、欧米からの要望も多く好評だという。

 

ダイドーインターナショナル、カプセルコレクション
紳士服重衣料の生地と製品をセットで提案する「カプセルコレクション」



 ニット事業でもカプセルコレクションに合うメンズセーターやニットジャケットを揃える。婦人では自社工場の独自技術によるカシミヤのファー加工製品や、18ゲージのイタリアの編み機による多彩な柄のニットを出す。

 PO事業では生地手配から受注システム、紳士、婦人両方の縫製ラインを持つ生産の仕組みをパッケージ提案できるのが強み。とくに婦人服オーダー「アトラエル」は百貨店を中心に10店超と取り組む。女性管理職の増加など需要の拡大が見込めるため百貨店や専門店での新規開拓を目指す。

 紳士服のオーダーは直営店「ミリオンクラブ」(東京1店、上海4店)で販売するだけでなく、小売店とのFC的な取り組みやODM(相手先ブランドによる設計・生産)も増やす計画だ。

 パピーではニット雑貨のオリジナルキットやハンドニット製品の提案も強化する。



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