カジュアルメーカーのジーエスインターナショナル(さいたま市)のユニセックスブランド「コートメール」は、〝アメカジ×きもの〟をテーマとした服がインバウンドから支持されている。ブランドの認知拡大を目的に、期間限定店の出店にも力を入れていく。
(藤本祥子)
同ブランドは、古着やビンテージジーンズのバイヤーだった佐藤紀夫代表が08年に立ち上げた。藍染め生地や黒留袖、振袖などのきものを活用し、アメカジやストリートテイストに落とし込んでいるのが特徴。きものを全面に使ったジャケットなどのリメイクアイテムを中心に、シルクスクリーンできものの柄や浮世絵をプリントしたTシャツもある。全て本社の自社工場で、一点物として仕上げたメイド・イン・ジャパンの商品だ。
アイテムの中心価格は、ボンバージャケットが8万8000~20万円、フード付きパーカーが1万5000~3万円、Tシャツが1万3000~2万2000円。今後は、〝カジュアルビスポーク〟をコンセプトに、オーダー対応も強化していく。
原宿にある実店舗も順調に売り上げを伸ばしている。来店客のうち、インバウンドが9割ほどを占める。売り場面積は約42平方メートルで、一部にロックミシンや本縫いミシンなどを揃えたアトリエを併設しており、縫製もできる販売員が接客している。2月には、原宿の商業施設に常設コーナーを設ける。また、大阪・関西万博の開催期間中には、阪急メンズ大阪など関西で期間限定店を開く方針だ。
2月4日まで、関西初の期間限定店を阪急メンズ大阪5階で開いた。きものや藍染め生地を使ったリメイクジャケットやTシャツをメインにした。佐藤代表は「手作りであることを見せたい。外国人が多くなってきたため、集客力のある阪急メンズ大阪でマーケティングを含めて行った」と話す。