10月の商業販売額 13カ月連続マイナス

2020/12/01 06:26 更新


 経済産業省が発表した商業動態統計調査によると10月の商業販売額は、44兆8090億円(前年同月比2.3%減)で13カ月連続のマイナスとなった。

 卸売業は32兆3790億円(6.1%減)で13カ月連続のマイナスとなった一方、小売業は12兆4300億円(6.4%増)で8カ月ぶりにプラスとなった。

 卸売業は農畜産物・水産物卸売業と医薬品・化粧品卸売業以外のすべての業種でマイナスとなった。小売業は前年が消費増税で落ち込んだこともあってプラスとなった業種が多かった。飲食料品小売業が内食需要でプラスとなったほか、医薬品・化粧品小売業や無店舗小売業などがプラスとなった。ただ、織物・衣服・身の回り品小売業は3.9%減と厳しい状況が続いている。

 百貨店・スーパーの販売額は、1兆6274億円(3.8%増)で8カ月ぶりに増加した。百貨店は4163億円(2.5%減)で13カ月連続のマイナス、既存店ベースでは0.8%減だった。引き続き新型コロナウイルスの影響で入店客数が減少したほか、インバウンド(訪日外国人)需要がなくなったことなどで厳しい状況が続いている。ただ、家庭用電気機械器具は43.3%増、身の回り品は8.9%増など健闘している品目もあるが全体を補いきれなかった。

 スーパーは1兆2110億円(5.8%増)で2カ月ぶりにプラスに転じた。既存店ベースでも4.5%増だった。引き続き内食需要の高まりで飲食料品が好調だったほか、衣料品が2.7%増、家具が17.4%増など全体を引き上げた。

 小売業販売の基調判断は、「横ばい傾向にある」に据え置いた。




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