アトレ恵比寿、新館効果で30%増収

2016/10/26 06:26 更新


 アトレ恵比寿は4月15日にJR恵比寿駅西口に開業した西館の売り上げが計画を上回るペースで推移、東口の本館を合わせた4~9月の売上高は前年同期比約30%増となった。

 西館(店舗は地下1階~地上8階、27店)は飲食、食物販店が中心。地下1階の食品スーパー「ザ・ガーデン自由が丘」と本館から5~6階に移設・大幅拡大した「無印良品」が「店の場所の認知不足などで売り上げ拡大に少し時間がかかっている」(圓井宏政アトレ取締役恵比寿店店長)ものの、1階の米ハンバーガーレストラン「シェイク・シャック」、4階の成城石井の新業態ワインバー「ル・バーラ・ヴァン・サンカンドゥアザブトウキョウ」、7階の台湾料理店「ディン・タイ・フォン」などはおおむね順調。

 マッシュグループが6店を運営する2階、ジュンが4店を運営する3階も計画通りだ。西館全体を通じて、狙い通り、半径3㌔圏の住民の需要をつかんでいる。ポイントカードでの購買客全体のうち、半径3㌔圏客の比率は本館が約40%であるのに対し、西館は約55%を占める。

 本館は西館開業と前後して全体の約2割にあたる28店を刷新し、レディス・メンズのセレクトショップを中心にしたファッションを拡充。「イセタンミラー・メイク&コスメティクス」を入れるなどコスメ・雑貨を強化した。無印良品の移転によって館全体の店舗面積が減少したため、売上高は前年実績を下回っているが、9月以降は復調傾向。

3階のデリカ、スイーツが前期に引き続き順調なほか、5階はイセタンミラー、コスメ・雑貨「ショップイン」、4階から移転した雑貨「プラザ」を中心に売り上げを伸ばしている。ファッションは春に導入したレディス「ブラック・バイ・マウジー」「ペギーラナ」の複合店などが改装全体の狙いでもあった20代後半から30代の女性客を取り込んでいる。

 西館4階と本館3階をつなぐ連絡通路の通行量が「当初に比べて2・5倍になるなど両館の回遊は増えている」。
 今後、館内での相互告知を進めるなどして回遊のさらなる向上と買い回り促進を目指す。「認知不足」とする店舗の告知も強める。

本館は春に導入した「イセタンミラー」など5階が好調


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