アシックスジャパンは若者向けファッション商品を強化している。このほど日本の伝統美に根差したスポーツアパレルブランド「ジュウニ」を発売、シューズの「アシックスタイガー」では老舗バッグブランド「ポーター」との協業商品を企画した。アシックスは中期経営計画で「従来のスポーツシーンだけでなく、ライフスタイルシーンでも選ばれるブランドになる」ことを課題としており、新たな顧客層の開拓を進めている。
ジュウニの開発は全社的なアパレル強化の一環。「新世代の若者に向けたプレミアムコレクション」と位置付け、「大都市・東京」からインスピレーションを得た「シンプルかつミニマム」をコンセプトにしたデザインで、高い機能性も付与した。商品はユニセックスで、フードジャケット（２万７０００円）、ニットショートパンツ（１万２０００円）、Ｔシャツ（１万円）の３品番。
体のラインに沿ってきれいなシルエットに見える丈やカッティング、素材感を生かしたカラー使いなど細部にまでこだわった。機能面では体の動きに自然と追随するストレッチ性を重視し、メッシュや起毛素材を適所に配して着心地を良くした。
１月２７日から直営店「アシックスストア東京」と六本木の期間限定店で先行発売し、１０日からニューヨーク、パリ、ロンドンなどでも販売する。１７年秋冬に向けては通常商品でもアパレル部門を強化していく。
アシックスタイガーのポーターとの協業シューズは高機能ランニングシューズの一つである「ゲルカヤノ」シリーズの初代モデルをベースとした。アッパーにポーターを代表する「タンカー」シリーズの表地と同じナイロンツイルやヌバックを採用した。シンプルながら両ブランドの持ち味をバランスよく取り入れ、デザイン性のある商品に仕上げ、「ファッション感度の高い方におすすめのモデル」としている。１万９０００円。
２月２５日から全国の「クラチカ」で先行発売し、３月４日から「アシックスタイガーオンラインストア」などでも販売する。アシックスジャパンのファッションシューズにはアシックスタイガーと「オニツカタイガー」があるが、特にアシックスタイガーでは協業商品を増やしており、昨年は月間１、２点のペースで開発していた。
一方、作業靴などワーキングプロダクト事業も１５年から強化している。このほど作業靴「ウィンジョブ」で耐久性やグリップ性を高めたメッシュタイプやハイカットなど３品番を発売した。９８００～１万２５００円。３品番合わせて初年度約１７万足の販売を予定する。
建築現場向けなどのインナーアパレルも数量限定で販売する。スポーツウェアで培った、体幹を安定させたり、可動性を高める機能を盛り込みながら、接触涼感素材と涼感プリントを組み合わせてクーリング効果を高めた。インナーシャツやタイツ、サポーターなど４品番２２００～５１００円。
