この間の経済成長などを背景に26年にLDC(後発開発途上国)からの卒業が見込まれるバングラデシュが一転苦境に立たされている。欧米向けのアパレル輸出の苦戦、エネルギー価格の高騰、外貨準備高が不足し、石炭や原材料などの輸入を減らしたことでの停電の発生や物作りの停滞など悪循環に陥っている。インフレも進み、生活に困る国民が増えているという。
欧米向けが急減速
同国の主要産業は縫製品の輸出で、輸出額全体の約8割を占める。ニットウェアと織物製品を合わせた22年7月~23年5月の輸出額(バングラデシュの年度は7~6月)は前年比約11%増だが、ここ数カ月、大半を占める欧米向けが急減速し「まだ戻り切っておらず、今後も不透明」な状態。昨年堅調だった日本向けも3月から減少に転じ、1~4月累計では6.9%減(数量ベース)と落ち込んでいる。
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