ADO(全日本デパートメントストアーズ開発機構)は1月30日、東京大神宮マツヤサロンでロールプレイング全国大会を開いた。三越伊勢丹や松屋など32社の百貨店が加盟し、単店では難しい商品調達、教育を柱に共同で事業を実施しているが、全国規模のロールプレイング大会は初の試み。
ADOがロールプレイング大会を開催したのは、「販売力の強化なしに百貨店が生き残ることはできない」(大西洋ADO会長)という危機感からだ。百貨店の共通の課題である接客・販売を加盟店との共同の取り組みを通し、「お客様の期待値を超える感動レベルの接客」という高い販売力を目指す。
ロールプレイング大会は各店から選ばれた社員、取引先販売員の19人が日頃の接客技術を披露した。
加盟店は企業・店舗規模や都心、地方などの地域性が異なる。そのため、審査では商品知識、販売技術だけでなく、顧客の立場に立った接客を重視した。最優秀賞は松屋銀座本店和食器売り場の下橋茉由さんが選ばれた。
参加した地方百貨店の幹部は「販売職のモチベーションの向上につながった。今後も継続して欲しい」「百貨店で働くことの誇りを改めて感じてもらう場となった」と話している。