ゼット フィットネスに本格参入 米シューズ「ライカ」軸に拡大

2021/07/06 06:30 更新


 スポーツ卸のゼットは、4月1日付でデサントの子会社だったベンゼネラルから米ダンスエクササイズシューズの「ライカ」を譲り受け、フィットネス事業に本格参入した。今後、同ブランドを軸に事業を拡張し、女性向けビジネス強化の足掛かりとする。他の取次ブランドも含め、フィットネス事業の売り上げで初年度10億円(小売価格)を見込む。

 ライカは米ミズーリ州に本社を置くカレレスが製造・販売する女性向けスポーツシューズブランド。他ブランドにない明るい色柄を多用したデザインや、ターンがしやすいアウトソールの仕様などが特徴。日本ではグループエクササイズを楽しむ健康志向の中高年女性を中心に愛用されており、プロモーションではズンバのトップインストラクター約60人と契約している。

 ゼットでは、ベンゼネラルが持っていたライカの取引先とインストラクターとのコネクションなどを引き継ぎ、ビジネスの維持・拡大を目指す。

 フィットネス市場は、新型コロナウイルスの感染拡大により、施設の売り上げ・会員数が30%ほど減少したと言われ、用品販売にも影響を及ぼしている。ただ、ワクチン接種が進んでいることで休会中の会員が復活しつつあり、ゼットでは秋ごろの正常化を見通す。

 同社営業統括本部営業本部第三営業部の杉江久朋部長は、「フィットネスはニッチなマーケットだが、ユーザーの買い替え頻度は高く、需要は底堅い。ベンゼネラルが立てた予算をそのまま受け継ぐとともに、今後、ライカを軸に女性のライフスタイルを応援するビジネスをゼットとして拡大していきたい」と話す。

 デサントの事業構造改革に伴い、ゼットは4月1日付で、ベンゼネラルのスポーツウェア用品卸売販売事業を譲り受けた。譲渡価額(税別)は、2億6900万円(棚卸し資産2億1000万円、固定資産900万円、営業権5000万円)。同社が扱っていた大半のブランドと取引先小売店を引き継いだ。

他ブランドには無い色柄を採用したシューズが特徴の「ライカ」


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