GMS(総合小売業)を主戦場に50年以上の歴史を積み重ねてきたブランドが大きな改革に乗り出す――ヤマトインターナショナルの基幹ブランド「クロコダイル」はリブランディングした商品を今秋冬から店頭に投入する。既存の60代以上の顧客だけでなく、50代男女も視野に入れた「クロコダイルコード」をスタートする。商品企画の刷新にとどまらず、本部と店頭が一体となった潜在顧客への伝え方にも踏み込む。
(大竹清臣)
既存売り場で危機感
クロコダイルは香港発祥のカジュアルウェアブランドで、63年に日本市場で販売を始めた。日本の商標権は同社が取得しており、ワニのマークをアイコンに70年代のワンポイントブームで認知度を高めた。GMSの衣料品売り場を代表するブランドの一つだ。同社売上高(20年8月期で142億5200万円)の大半を占める基幹ブランドで、21年2月末の店舗数が916(直営10、GMSのコーナー906)だった。会員数(LINE@+メルマガ+アプリ)は33万人を超えた。