“ウェアラブル”の繊維メーカーが東京にショールーム

2017/07/14 04:22 更新


全面ガラス張りの開放的な空間にし、オープンイノベーションを促す

 導電性繊維メーカーのミツフジ(京都府精華町)は14日、東京・内幸町にウェアラブル製品の総合ブランド「hamon」(ハモン)のショールーム「ハモンオープンイノベーションラボ」を開いた。「産学連携、企業連携をさらに促進する」考えで、製品およびサービスの開発を一段と強化する。

 広さは150平方メートル。展示スペースには、昨年末に発表した製品第1弾のアパレル型生体センサーを並べた。アパレル型生体センサーは、同社の導電性繊維「AGposs」を使った電極と配線からなるセンサーを搭載したニットウェア。

 着用ストレスを軽減するため、無縫製横編み機「ホールガーメント」で編み上げている。体感できる試着室も設けた。「技術、知見をなるべくオープンに」し、外部企業や学術機関と協同する可能性を探り、研究開発や事業創出につなげたい考え。

 現在、ハモンは建設現場で働く作業員や長距離トラック、バス運転手、被介護者の見守りサービスとして活用が検討され、実証実験を進めている。今後、法人向けを中心に需要が伸びる見通し。ハモン事業は19年までに30億円の売上高を目指す。

 事業拡大を見据え、1、2年のうちにウェアラブル製品の一貫生産体制を福島県川俣町に構築する。18年7月に研究施設を含む工場を完工予定で、稼働状況により増設も視野に入れる。

 建築面積は約5000平方メートル。近隣には福島県医科大学、ふくしま医療機器開発支援センターがあり、医療機器認定の取得を目指す同社にとって「産学官連携がしやすい」利点がある。




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