「一番の違いは店も含めて共通認識ができていること」とイオンリテールの小田嶋淳子執行役員衣料本部長。
同社は従来の年齢別からシーン別に衣料品の分類を変えようとしているが、衣料品改革はこれまでなかなか成果が出たとはいえない状況が続いてきた。少し前には〝商販一体〟としてSPA(製造小売業)型を追求、売り場では「iC」として専門大店を確立しようとしたが、大きく広げることはできなかった。
今回の分類変更1号店は、iCでも1号店だったイオン船橋店だ。「iC化した店は別にして、全社のものにならなかった」と当時を振り返りつつ、前回と今回の違いを示す。
「なぜか」と尋ねると、改革の方向性を店舗も巻き込みながら固めたほか、レディス、メンズでビジュアルを横型から縦型に変更、「数字がついてきている」ことを挙げた。単品を説明するよりもスタイリングで打ち出すことにしたものだが、なかなかできなかった全店レベルでの見せ方の変更が成果につながっていることは、本格化を目指すにあたっての追い風になる。
20年度以降、在庫圧縮を進めており、この面でも「準備ができている」。販売現場との共通認識と併せ、反転を目指す。
(光)