《視点》働きがいも経済成長も

2021/12/01 06:23 更新


 昨年子供を授かり、NHKのEテレを見る機会が増えた。すると、SDGs(持続可能な開発目標)を学ぶ番組が度々放送されていることに気が付いた。記者は平成初期の生まれだが、今の子供たちは、地球環境や人権、経済・社会などの問題について、幼少期から学び始めるのかと驚いた。

 こうした子供たちが大人になるころ、SDGsの観点が、商品やサービスを購入する際の意志決定に影響を与えるようになるのだろうか。

 環境に配慮した取り組みを強めているカジュアルウェアメーカーの代表は、「最も大切なのは消費者に喜ばれる物を作ること。作り手、売り手、買い手の〝三方良し〟こそサステイナブル(持続可能)」という。たしかに、無理に環境に配慮した商品を作ることで、物の質に対して価格が上がってしまい、消費者にとって魅力的でないのならば、それは持続可能とは言い難い。

 昨今のファッション業界は、地球環境に対する取り組みばかりが活発化している印象がある。それ自体が良いことなのは間違いないが、働きがいや経済成長、その他の目標も忘れてはいけない。

(友)



この記事に関連する記事