《視点》便利だからこそ

2020/12/18 06:23 更新


 「簡単にネットで調べていたことが、どれだけ狭く浅かったか分かりました」。服飾専門学校生に今夏、企画から携わる作品の制作活動について取材した時のこと。コンセプトを掘り下げるために、図書館に通い詰めるなどし、様々なことを知ったそうだ。

 フィルターバブルという用語を聞いたことがあるだろうか。ネットで気になることを検索していると、過去のユーザー情報をもとに、最適化されたコンテンツが表示され、同じような情報や視点に囲まれてしまい、新しい情報やアイデアとの接点が減ってしまうことを指す。

 この用語を知るきっかけとなった対談で、あるクラウドファンディングのファッション部門で記録的な売上高を達成した企業トップが「まず目の前の人に『欲しい』『いい』と感じてもらうこと。身近なお客を大事にすれば、そこから口コミは広がる」と発言していたことが印象に残った。

 知り、企画し、作り、仕掛け、そして売る。商売の全ての場面でネットが活用される便利な世の中になった。AI(人工知能)の進化も著しい。だが、頼り過ぎてしまうと本来重要である自分の視点をなくしてしまう可能性もある

(畔)



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