ユナイテッドアローズの「ビューティ&ユースユナイテッドアローズ」で、若手社員が同世代向け商品の企画とPRに取り組んでいる。企画に携わる四谷奈々可さんとPRの右田舞花さんは、いずれも20代で、4月にこのプロジェクトの中心メンバーになった。第1弾は7月中旬から自社ECなどで販売し、同世代の客から好反応を得ている。
第1弾は、戯曲の一節を元にしたグラフィックのフロッキー加工を施したTシャツ(税込み5500円)や、クロップト丈のニットカーディガン(8800円)、センタープレスを施したペインターパンツ(9900円)などの7型がある。ベーシックだが、20代が好むトレンドを取り入れた。
価格帯は、ブランドでは低めの1万円前後だ。オンラインでは金額が目に入りやすく、買いやすさも考慮した。四谷さんは「ユナイテッドアローズ」の店舗で販売員をしながらプロジェクトに携わり、接客で得た要望も企画に反映させた。
販促も、実際に店で接客しているようなリアリティーに力を入れている。2人は、各自のインスタグラムの投稿やライブで、自身が着用し、質問にも応える。同世代のヘアメイクやカメラマンによるビジュアル撮影や、インフルエンサーを活用した施策も行った。
服好きなターゲット世代から反響があり、一部店舗でも販売しているが、特に自社ECで売れたという。8月30日から、第2弾の販売も順次始まる。右田さんは「どの打ち出し方にどんな反応があるのか見極め、バズらせたい。同世代を巻き込み、何か楽しいことをしたい」と語る。四谷さんは「同世代にちゃんと響いた。自分の素直な感覚を信じて企画していきたい」と話す。
ビューティ&ユースは、30~40代の顧客が多いものの客層は幅広く、20代の客も増えている。プロジェクトには、若年層向け商品の強化などを探る狙いもある。ウィメンズ商品本部BY部の南山明日美部長は「自分たちも20代のころにいろいろな経験をさせてもらった。楽しんでチャレンジして、新しい何かのきっかけにしてほしい」と期待を込める。