日本化学繊維協会がまとめた24年度の日本国内の化学繊維ミル消費量は、76万6000トンと3年連続で減少し、調査を開始した00年以来最低水準となった。内訳は国産品が前年比4.5%減、輸入品が2%増で、輸入品比率は前年比1ポイント増えて56%。
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ミル消費量調査は、国内の織り・編み、不織布などの製造に使用(消費)される化合繊(糸わた)量を示す指標となる。会員各社の報告と通関統計をもとに、国内の糸わた生産量から輸出分を差し引いた33万6000トンと、輸入分43万トンを足して消費量を求めた。
24年度の用途別は衣料用が12万3000トン(1.3%減)、家庭・インテリア用が39万8000トン(0.2%増)、産業資材用24万5000トン(2.7%減)で、衣料、産資の減少が目立つ。
用途別の構成比は調査開始の00年度との比較で、衣料用が34%から16%に大きく減少した一方、家庭・インテリア用は40%から52%、産資用は26%から32%に増加した。
用途別ではスパンボンド不織布が20万4000トン(2%増)で全体の27%を占めて最大。次いでポリエステル長繊維が17万5000トン(0.6%減)、ポリエステル短繊維が14万5000トン(3.3%減)、再生セルロース短繊維7万9000トン(2.6%増)、ナイロン長繊維5万8000トン(4.9%減)だった。