TSIホールディングス(HD)は、25年秋に独占販売代理店契約とライセンス契約を締結した、米「アルファ・インダストリーズ」の販売を始めた。これまでは他社のライセンス商品が多かったが、本国企画をメインにする。日本向けフィットの別注商品も拡充する。現状、40代以上のファンが多いが、トレンドを取り入れた企画で若年層も取り込む。
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1959年から米軍へフライトジャケットなどを納入してきたミリタリーブランドの老舗だ。日本でもアメカジ・ミリタリーファッション好きの大人の男性を中心に高い認知度と人気を誇っている。
各国のライセンス契約先の企業が商品の企画・製造・販売を担ってきたが、近年は本国企画の商品をグローバルで販売し、ブランドイメージを統一する戦略にかじを切った。日本市場では「ショット」など、米国ブランドの販売やブランディングで実績があるTSIHDの上野商会事業部を新パートナーに選んだ。
フライトジャケットのMA-1、フィールドジャケットのM-65など、本格的な作りの定番アウターを主力にする。大手セレクトショップや地方の有力店など、高感度な卸先への販売を強化し、ステータスの向上を図る。
上野商会事業部の企画で、日本人の体格に合わせたジャケットや、夏物のTシャツなども拡充する。若年層向けには、ピンクのMA-1など、色やデザインで若々しさを出した商品も開発する。日本発のアメカジが世界的に人気なことから、海外への販売も視野に入れる。
初年度は認知拡大のため、期間限定店の開催に注力する。10月4~13日の渋谷パルコを皮切りに、今後6カ月で10回を予定する。26年には実店舗の1号店を出し、その後は年1店ペースの出店を計画する。