玉川高島屋SC 秋から専門店ゾーンの大型改装開始

2019/03/13 06:27 更新


 東神開発が東急線二子玉川駅前で運営する玉川高島屋ショッピングセンター(東京都世田谷区)は11月11日の開業50周年を機に9月から専門店ゾーンの大型改装を開始する。

(有井学)

 改装は段階的に実施する。11年に大型複合施設、二子玉川ライズが開業して以降、「街全体の集客力が高まっている好環境をさらに生かす」(菊山みち営業本部玉川事業部副部長)。第1弾として、地下1階の食物販ゾーンを9月中・下旬に大幅刷新する。「感度と専門性が高い店舗を充実」し、高級品からデイリー性の高い店を揃える高島屋との相乗効果をさらに発揮させる。10月下旬には南館屋上に「コト消費にも対応できる」飲食の新業態を導入する。

 ファッション・雑貨は秋から来春夏にかけて、段階的に改装する。中心顧客のニーズと売り上げ実績を踏まえ、全体として、「高質で、感度も高いMD」を一段と強める。店舗の入れ替えだけでなく、既存店の改装も促し、館特性に合わせた店作りやMDも要請している。新店は新規取引先を開拓する狙いで、17年2月に南館2階に開設した期間限定店専用区画「リミテッドショップ」の出店テナントの中からも導入する。

上質で、高感度なファッションをより強化する(南館3階)

 化粧室や駐車場、本館の1階休憩スペースと屋上などの共用部も順次改装し、「日常を丁寧に暮らしたいというお客様がより居心地良く、快適に過ごしたいと思う環境」を整備する。

 10月に消費増税が予定されることも踏まえ、50周年記念の大型販促を9月に「集中投下」する。「ハピネス」をテーマとし、全テナント約340店に限定商品やメニューの開発、「コトにつながるような」企画の提案を要請している。周年記念販促は、クリスマスまで継続する。

 19年2月期の専門店ゾーンの売上高は一部サービス業種が苦戦したため、前期比微減の496億3000万円にとどまったが、海外ラグジュアリーブランドや高感度セレクトショップを中心としたファッションと食物販、飲食は順調だった。改装で好調分野を活性化する。

 50周年全体のテーマを人が集う場を目指す「玉川流ライフスタイルセンターの創造」とした。ハード面だけでなく、「ソフト面でもコミュニティー機能強化策を推し進め、50周年以降に目指す新たなSCのあり方を追求していく」という。



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