デザイナーの澤柳直志さんが代表を務めるシンクスドットデザイン(東京)が企画・製作する土に返る洋服「シンクスドットアース」が、広がりを見せている。消費者が同ブランドをレンタル・着用後に不用になったものを回収、都内の畑に埋めて野菜などを栽培する取り組みだ。これが支持され、大手ブランドなどとの協業やBtoB(企業間取引)向けが進む。今月末には消費者向けのリアル展示会を初めて開く。「商流含めここまで徹底している取り組みはないのでは」と澤柳さんは話す。
(永松浩介)
シンクスドットアースは、有機栽培綿及び和紙糸を素材に使う。使用済み製品を土に埋めると微生物の増加で土壌改良に役立つことが証明されている。土中が不活性になる冬場は時間がかかるが、平均すると和紙糸で3カ月、綿は6カ月で土に返るという。
実際に、東京都あきるの市にあるバスケットボールコート2面ほどの耕作放棄地を使い、野菜やハーブを不耕起栽培(田畑を耕さずに、作物の残りを田畑の表面に残した状態で次の作物を栽培する方法)しており、不用になった洋服や製作時の端切れを土に返している。
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