アウトドアメーカーが都心に大型店を次々と構えている。フルラインを揃え、インバウンドなどを取り込む。大手ブランドはここ数年多店舗化を進めてきたが、徐々に出店余地が狭まっている。既存店の増床・改装とともにマーケットの大きい都心を深耕し、売り上げ増を狙う。
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コロンビアスポーツウェアジャパンは6月末、東京・原宿の明治通り沿いに直営店「コロンビアトウキョウフラッグシップ」を開設した。「世界に向けたコロンビアのショーケース」をコンセプトに国内最多の商品数を揃え、アウトレットを除くと「コロンビア」最大の面積となる。2フロア(396平方メートル)の店内にはアパレル、シューズ、バックパック、アーバンラインの「ブラックレーベル」などをカテゴリーごとに陳列し、目的買いの客が商品を見つけやすい環境を整えた。原宿エリアにあるコロンビアの路面店はこれで4店目となる。
アメアスポーツジャパンは10月30日、東武百貨店池袋店1階に直営店「アークテリクス池袋東武ブランドストア」を構える。売り場面積は約530平方メートルで、アークテリクスの店として国内最大規模となる。シューズやバックパック、都市生活者向けラインの「ヴェイランス」を含む全ラインを揃えるほか、洗濯機を設置し修理やケアの相談を受ける「リバードサービスセンター」も併設する。
大型店はブランドの総合化を推進する一環でもある。特定のカテゴリーを集めた売り場を設け、強化する。ゴールドウインは7月19日、東京・新丸ビルに「ザ・ノース・フェイス丸の内」(約525平方メートル)を出した。丸の内エリアでは初めて同ブランドの全カテゴリーを揃える店舗となる。商品構成は日常使いのライフスタイル製品が60%、パフォーマンス・アウトドア製品が40%。成長ドライバーと位置付けるシューズについては集積コーナーと試し履き用のいすを設け、客が比較検討しやすくした。
