山口・おのだサンパーク 全館売上高20%増ペース

2023/03/23 11:00 更新


カード会員数は約12万人で、市外の宇部や山口、下関、萩市など広域からも集客している

 人口約6万人の山口県山陽小野田市にあるSC、おのだサンパーク(運営は小野田商業開発)が広域からの集客で売り上げを伸ばしている。22年度全館売上高は前年比20%増ペース。専門店ゾーンが好調なことに加えて、新たな食品スーパーの導入が貢献している。23年度は春から秋にかけての改装などもあり、過去最高売上高の更新を目指している。

 21年度(22年3月期)は、前食品スーパーが21年12月末に閉店し、22年1~3月は食品スーパーなしの営業となったものの21年度の全館売上高は6.7%増となった。この間、ドラッグストアや「ダイソー」など一部店舗に影響はあったものの「ファッションなど専門店の売上高は落ちなかった」(吉良忠取締役営業本部長兼開発部長)という。

 22年度は、4月中旬にオープンした山口県初の食品スーパー「フードウェイ」が前食品スーパーの倍増ペースで売り上げを伸ばしており、22年度の全館売上高を押し上げている。食品スーパー以外の専門店も10%増ペース。3月に「ABCマート」から改装した中国エリア初という「ABCマート・ABCマートグランドステージ」の50%増を筆頭に雑貨分類が22年度累計で2ケタ増、ファッションも10月以降は2ケタ増で推移している。特に、好調なのが「グレディブリリアン」「オンワードクローゼットセレクト」「ジーユー」「ラヴィアンローズ」など。オンワードクローゼットセレクトは百貨店ブランドとSCブランド集積店の2店あり、いずれも伸ばしている。このほか、期間限定店から常設化した地元セレクト店の「アンドスター」も好調。郊外立地のSCだが、都市型ブランドへの需要も高い。

 23年度は食物販、雑貨、ファッションなどのテナント入れ替えを計画している。「コトではなくまだまだモノの提案を強化する」考えで県内初を中心とする新規テナント導入でモノ提案の魅力を高める。秋に開業40周年イベントも計画している。22年度はコロナ禍前の売上高に届かない見通しだが、23年度は過去最高売上高を見据えている。

好調な売り上げで推移している「グレディブリリアン」


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