事業承継が困難と言われる地方の個店の中にも、スムーズに次世代へのバトンタッチができた事例がある。親から子へと服好きのDNAが引き継がれ、今も現役の創業した両親とともに店頭で顧客との信頼関係を深める店がある。一方、従業員がオーナーから事業を譲り受け、独立して経営を続ける店もあり、それぞれの手法で店の歴史が積み重ねられていく。
スケアクロウ 3世代から支持
山梨県富士吉田市で40年以上続くメンズ・レディスのセレクトショップ「スケアクロウ」は親から子へ事業を引き継ぎ、3世代にわたる常連客から愛されている。
現在、創業者の安富強さんの娘、金丸江麻さんがレディスフロア(1階)を中心に現場を仕切る。メンズフロアは3年前から江麻さんの夫、金丸幸太さんが担当する。
メンズショップとして中心街で80年に創業。その後、現在の2層の建物に移転した。当初は1階がアメカジ、2階がストリート・インポートとメンズだけで構成していた。ストリートブームが落ち着いた頃、安富夫妻を中心にレディスを開始。それから1階のレディスを軸に地元の幅広い年代にファンが広がった。常連客に支えられ、コロナ禍でも売り上げを伸ばした。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!