カミングスーン研究所所長シトウレイです。こんにちは! とってもとっても久々ですが、今日はファッションに携わる皆様にぜひぜひ伝えたいことが! ということで、若干熱量高めでお届けします。(写真も)
アフターコロナで1年くらい前からファッションショーのレッドカーペット化(どんな服がショーに出たかよりもどんなセレブが来たか)が加速化しているのはご存じの通り。セレブのファンを筆頭に、人はたくさん集まって盛り上がっているのだけれど、その目的がセレブを見ることに終始してます。セレブの顔を見るのが目的で服は見ない、ファッションショーなのにファッションを見ない。
PRの方もセレブを推すし、メディアもショーよりセレブ情報を記事にしがちで、結果「ファッションを伝える」という本質が抜け落ちた、ちょっと不思議な空間になっています。本当にファッションを知りたいという界隈(かいわい)では、それに対する飽きとか不満が出てきているのが現状です。
もちろんPRの方もメディア側もそれは重々、重々理解しつつもセレブを推さざるを得ないのは、数字がとれるから! PRの方は数字が仕事の実績に、メディアも数字(PV)がとれるのが人気記事=良い記事というPV至上主義という風潮があるから。
さて! 今シーズンは少しそれに一つの変化が表れました。その変化の旗手は作り手であるデザイナーから! ①無音で始まるショーが出てきてた②顔周りを隠すルックが散見してたということ。具体的に見ていきましょう!
①無音で始まると人って静かになるんです! そして緊張感がわいてくる。結果ショーをしっかり見るようになる。携帯見ない、人ともしゃべらない、ちゃんとルックの一体一体に集中するようになる。
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②顔周りを隠すのは、過剰なまでのセレブ報道(顔>服の風潮)に対してへのメッセージ。つまり「顔じゃなくて服をみようよ」の表現といえます。全体的に顔周りにフォーカスした――例えばバラクラバであったり、顔半分おおっちゃう大きめのニットだったり――系のアイテムも見られました。
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無音のショー、そして覆った顔周り。そこから垣間見えるのは、今のファッションウィークを取り巻く空気に対するクリエイターとしての抵抗です。
さて、それを踏まえてファッション業界に身を置く私たちがすべきこと、向き合うべきことはPV至上主義、数字依存からの脱却だと強く感じてます。とはいえ、言うはやすし行うは難し、一朝一夕にはいかないのも事実。評価基準が数字であることは揺るがないし、ついつい「数字が多い=人気=正義」と謎の三段論法で頭の中を整理しがち。そんな中、今私たちに出来ることは「数字だけがすべてではない」ってことを日頃意識してもっておくことだと思います。
つまり、数字に左右されないマインドでいようとする気持ちを持つこと、たとえブレたとしても「あ、今私ブレたな」ってことに気づき、リセットしようとするその気持ちをもつこと。それがとってもとってもとーーーっても大事! 心がけ程度の小さなマインドリセットだけど、その気持ちを持ち続けることが数字依存から徐々に自分が抜け出せる、周りが抜け出せる、そして社会が抜け出せるアクションの一つになる。
もう一つ! 「数字以外の評価価値って何だろう?」って考えてみることも大事なのかなと感じています。私自身もまだその答えは見いだせないけど、考え続けることで少なくとも「数字至上主義」からは距離がおけるようになってきました。
ファッションを見失わないために。大好きなファッションを大好きでいるために。…ちょっと熱く語りすぎてしまいましたテヘヘ(照)、それではまた次回お会いしましょう、チャッオーーーー!