センコー商事 資源循環プラットフォーム「サイクロメイト」の規模拡大

2024/06/27 06:27 更新


センコー商事が廃棄PE(ポリエチレン)を有価物として買い取る

 センコーグループホールディングスの物流系総合商社センコー商事が23年12月に本格始動した資源循環プラットフォーム「サイクロメイト」は、順調に規模を拡大している。現在は実証実験を23年に共同で行ったオンワード樫山、三陽商会、シップスの3社が参加しており、アパレルメーカーやセレクトショップのほか、ユニフォーム、クリーニング関連など10社と交渉を進めている。26年度に約100社の参加を目指す。

 サイクロメイトは、センコー商事が主導でスタートした企業横断のプロジェクト。製品と原材料を循環させる「サーキュラーエコノミー」を目指す。アパレル各社の物流拠点や店舗で廃棄されるハンガーカバー、商品梱包(こんぽう)材などのPE(ポリエチレン)を、「静脈物流」を活用しながら効率よく収集し、マテリアルリサイクルする。

 センコー商事が、アパレル各社から廃棄予定のPEを有価物として買い取り、資源循環事業を行うテラレムグループ(東京)が資源化、アパレル副資材メーカーのナクシス(東京)が再製品化するという流れ。アパレルの納品物流業務を担う東京納品代行(千葉)とアクロストランスポート(東京)の輸送網を活用する。アパレル各社は、廃棄にかかる費用を削減できる。

 現在は関東地方のみで展開しているが、関西にも循環の輪を広げていく。PEだけでなくPP(ポリプロピレン)の回収を目指すほか、酒井栄一取締役兼新規事業開発本部副本部長は「将来的にはアパレルに限らず、物流網を生かして飲食店などで廃棄されるPEやPPの回収も考えている」と話す。

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