夏の風物詩!みんなで楽しむ手作り花火大会

2017/07/09 05:00 更新


【センケンコミュニティー】みんなで楽しむ!手作り花火大会 社屋屋上で手作りの一体感

 夏の風物詩の花火大会。好立地にある社屋の屋上を開放して、社員の家族や取引先を招き、恒例行事として楽しんでいる企業がある。社長や社員手作りのおでんにバーベキュー、特設カウンターバーとおもてなし準備をすることで一体感も生まれる。ふだんはなかなか顔を合わせることが少ない者同士の交流も深まる、貴重な場ともなっている。


アットワーク 水戸の花火大会 顧客と交流深める場

 茨城県水戸市にセレクトショップ(メンズ、レディスなど10店)を構えるアットワークが開催する花火大会は今夏で8回目を迎える。今年は創業30周年記念でもあり、例年以上の盛り上がりを見込む。今夏は8月4日に開催する予定。

 水戸市の中心街の路地裏にある自社ビルの屋上(約330平方メートル)に毎回200人以上が集まる。自店の顧客と販売スタッフの交流が目的の手作りイベント。社員自らが200人分の料理を用意する。屋上にはピザ釜も設置し、前日から仕込みを始める。そのほか、カレーや焼き鳥、サラダ、フルーツ盛り合わせなど、自家製カウンターバーにはビール、日本酒などドリンク類が並ぶ。地元の農家が協力してくれたり、飲食店に料理法を教わったりと普段にはない交流も生まれる。

自社ビルの屋上に200人以上が集まる


 社内で実行委員会を立ち上げ、事前の準備から当日の運営、予算管理まで担う。毎回、花火大会の入場券を兼ねたオリジナルTシャツを作成。飲み・食べ放題含め5000円(中学生以下無料)で販売する。グラフィックのデザインは社内コンペで選定する。例年はジャズやボサノバなどのおしゃれなバンド演奏が多いが、今年は東京のタレントを招き、音楽やダンスなどのイベントも含めて家族でも楽しめるようにするという。

 同社では花火大会のほか、餅つきやクリスマス、街フェス参加など年4回イベントを開催する。杉浦時彦社長は「通常の服屋では体験できないイベントを通してスタッフと顧客の距離も縮まり、信頼関係も深まる」と強調する。

バンド演奏などで盛り上がる

屋上からきれいに見える花火


モーダ・クレア 隅田川花火大会 多くの人と親睦深める

 婦人靴企画・製造・販売のモーダ・クレアは毎年7月、隅田川の花火大会に合わせて、東京・浅草の本社を開放している。

 約20年ほど前から、社員同士の親睦を深めるために始めた恒例行事。現在では家族だけでなく、社員の知り合い、取引先など約120人が集まる一大イベントとなっている。


社員、取引先など120人ほどが集まる

 宴会場となる屋上は、さえぎるものなく美しい大輪の花火を満喫することができる絶好のスポットで、来場者からは大好評だ。スカイツリーの左脇に打ちあがる第一会場の花火を間近に楽しめるほか、第二会場の花火も見える。

 当日は、男性社員が午後から準備に入る。太陽に照り付けられた屋上を冷やすため、水をまいてテーブルをセッティング。当初、荻津直会長自ら手がけていた特製おでん作りは、今は社員に受け継がれ、そのほかにおすしやオードブル、焼き鳥など様々なメニューを揃えている。

 こうした機会を設けることで、「社員の家族や彼女など、普段なかなか顔を合わすことがない人々が、この花火大会を通じて顔見知りになったり、参加している子供達が年々大きくなっている様が見られて面白いです」とモーダ・クレアの荻津恭一社長。若手の交際相手のお披露目の場でもあり、その多くが結婚し、後に子連れで集まるようになる。

 今年も、「例年同様、会場の皆さんが一体感をもって花火を楽しんでもらいたいと思っています」。


若手社員は恋人を連れてくることも


レジェ 和歌山・御坊市花火大会 社長自ら料理を振る舞う

 J∞QUALITYの認証を受けているパンツ専門の縫製工場、レジェ(和歌山県御坊市)は10年ほど前から、得意先などを招待し、御坊市花火大会の観賞を兼ねた懇親会を開いている。工場の屋上から間近で美しい花火が見られる。

 御坊市花火大会は毎年8月の最終土曜日(今年は26日)に開かれる。2400発が1時間絶え間なく打ち上げられ、日高川からの水中花火とスターマイン(速射連発花火)の競演がクライマックスだ。

工場の屋上から間近に見られる花火

 もともとは取引のある大阪のアパレルメーカーなどを招き、工場を見てもらい、花火を観賞、翌日はゴルフか海釣りを楽しんでもらう企画だった。近年は近隣住民も自由に参加してもらい地域の恒例行事になりつつある。

 当日は明るいうちからバーベキューを始める。肉だけでは約10キロを焼く。一番の売りはレジェの久保晴彦社長が振る舞う野趣あふれる料理。昨年は生きたままの鮎を持ち込み、串をさして塩焼きにした。鮎は友釣りのおとり鮎。串は久保社長が薮に入り竹を切り、細く裂いてつくったもの。70匹の鮎は瞬く間になくなった。参加者は50人ほどで、リピーターになる人も多いという。

久保社長自ら焼いて振る舞う鮎

 バーベキューなどの準備、運営はカンボジアからの研修生を含め、従業員全員で進める。最近は地元の人がビールなどを持参してくるようになり、地域とのふれあいの場にもなってきた。

 二度参加したことのある関西ファッション連合の糸井弘一さんは、「花火は近くで見られてきれいだし、鮎がおいしい。工員さんが一生懸命がんばってくれるので、取り組みに一体感がある」と話している。

昨年参加した取引先、アパレル関係者



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事