【センケンコミュニティー】おしゃれ化が止まらない! ワンちゃんのファッション調査inペット博 コスプレ、リンクコーデを楽しむ
ペットのおしゃれ化がとまらない――。一昔前まで外でつながれていたり、番犬のような役割が大きかったワンちゃん。今では室内で人間と同じように過ごし、すっかり家族の一員となった。飼い主にとっても子供同然で、それ以上に可愛がっているという人も多いのでは。寒さや抜け毛対策もあって、洋服を着ているペットも増えている。ペット同伴で楽しめるイベント「ペット博」(1月11日~13日、パシフィコ横浜)でペットのファッション事情を調査してきました!
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◇複数購入、リメイクも
取材日はとても肌寒かったこともあり、ほとんどのペットが服を着ていて、予想以上におしゃれで驚いた。自慢のペット同伴で参加できるイベントだけに、気合が入っている飼い主さんが多いということもあるが、タートルネックのニットにチェックのアウター、はやりのアウトドアブランドのようなフリース、デニムにベージュのニットを重ね着……といった具合に様々なコーディネートを楽しんでいるのが印象的だった。




ある飼い主さんに話を聞くと「最近はおしゃれなペット服を売っているお店が増えてきて、自分の洋服よりもお金を使っている。1シーズンで何着も買ってしまう」という熱の入れっぷりだ。
そしてペットのファッションは、帽子やリボンなど、アイテムは服だけにとどまらず、雑貨にも広がっている。大きなリボンで個性を主張したり、上品なご婦人のような帽子をかぶっているワンちゃんも発見した。同伴のペットはワンちゃんが中心だったが、まれに猫ちゃんもいて、おしゃれな服を着ていた。




イベントの名物コーナー「ペットファッションショー」では、飼い主さんとペットのリンクコーデも目立った。「人間用のコートを2着購入して、1着は自分用に、もう1着は解体して犬用にリメイクする」という人も。





◇市場規模は拡大
矢野経済研究所の国内のペットビジネス市場の調査では、17年度のペット関連総市場規模は小売りベースで前年比1.4%増の1兆5193億円。18年度は同1.5%増の1兆5422億円、19年度は1兆5629億円、20年度は1兆5833億円を見込む。
一方、一般社団法人ペットフード協会によると、過去5年間で犬の飼育頭数は減少傾向にあるが、猫の飼育頭数は横ばいで推移している。全体として、ペット1頭当たりにかける支出が拡大していることが分かる。
ペットが身近な存在となることで、今後もメーカー各社は新たな商品や使用機会を提案し、飼い主の潜在需要を開拓することが予想される。ペットのファッションもさらに進化していきそうだ。
今後、記者が気になるのはダルメシアンだ。特徴的な白黒のまだら模様は洋服を着なくてもおしゃれだが、来年以降はダルメシアン柄が注目されるとみている。

その理由の一つは来年、ウォルト・ディズニー・プロダクション製作のアニメーション映画「101匹わんちゃん」に登場する悪女が主人公の実写映画「クルエラ(原題)」が公開されるからだ。主演は「ラ・ラ・ランド」でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、「アメイジング・スパイダーマン」などに出演していることでも知られるエマ・ストーン。日本でも公開されれば、ダルメシアン柄のアイテムやグッズを取り入れたり、ハロウィーンの仮装として楽しむ人が増えそうだ。



■ペット博とは…
主催はペット博実行委員会。〝ペットは家族〟をコンセプトに、ペットを飼っている人だけでなく動物好きなら誰もが楽しめるイベントとして開催している。94年大阪でスタートし、00年には日本で初めてペット同伴で入場できるイベントに進化した。今では毎年横浜・幕張、名古屋、大阪で開催しており、首都圏では36回目。1月11日~13日にパシフィコ横浜で開かれた同イベントには約3万人が来場した。
愛犬と一緒に各種アトラクションに参加したり、様々な動物とのふれあい体験や乗馬体験、ステージを楽しんだりできる。恒例の参加型企画は飼い主が離れた場所からワンちゃんを呼び戻す「呼び戻し選手権」、初歩的なしつけが学べる「愛犬同伴しつけ教室」、ペットと一緒にかけっこや障害物競走で競う「ワンちゃん大運動会」、ステージイベント「ペットファッションショー」など。(繊研新聞本紙20年2月7日付)