カジュアルの皿海衣料 オリジナル遮熱素材を本格販売

2019/03/28 06:29 更新


 カジュアルウェア製造の皿海衣料(広島県福山市)はオリジナルの遮熱クーリング素材「シェルテック」の本格販売を始める。中空ナイロンにセラミックと翡翠(ひすい)の粒子を練り込んで高い機能を持たせ、デイリーウェア用途で猛暑対策に役立てる。

 13年から構想がスタートし、原糸メーカーと組んで改良を重ねながら高機能素材の開発につなげた。セラミック粒子による遮熱やUV(紫外線)カット性、翡翠粒子による接触冷感性などを持ち、中空糸によってより高い機能を発現する。軽量性や吸水速乾性にも優れる。

 ユニチカガーメンテックによるサーモグラフィーを使った遮熱機能評価では、レギュラー素材との比較で最大5度の差が出た。約30%混で機能が発現し、肌側に機能糸、表側に綿などの交織・交編で、ナチュラルな見た目と機能が両立できる。

 基本はデニムやカットソーといった生地売りを想定、キャップを含めたデイリーウェアから、スポーツやユニフォームなど幅広い用途に広げる。クラウドファンディング「マクアケ」で昨年にキャップを、今年はビジネススーツを販売し、いずれも目標を上回って手応えをつかみ、アパレル向けの販売を本格的に始める。

 同社はOEM(相手先ブランドによる生産)が主力で、独自の素材ブランドを出すのは初めての試み。ブランディングも重視し、スタイリッシュなロゴやタグを作成し、長く続くブランドとして取引先と一緒に育てていく構え。

ロゴやタグにもこだわり、ブランディングに力を入れる


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