三陽商会の紳士靴ブランド「三陽山長」は8月17日から認定中古靴の販売を開始する。これは障害のある若者を靴磨き・靴修理職人として育成する「三陽山長をはいた猫」プロジェクトの第2弾となるもの。寄付で集まった革靴をメンテナンスし、状態が良好なものだけを12足選定し、三陽山長認定中古靴として販売する。
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同プロジェクト(通称「山猫プロジェクト」)は22年12月に、障害のある若者が靴磨き・靴修理する「革靴をはいた猫」(京都)と提携しスタート。プロジェクトの第1弾として三陽山長の革靴の寄付を募集した結果、約1カ月半で18足の革靴を寄付してもらった。第2弾でそれらを認定中古靴として販売する。
両社はサステイナビリティー(持続可能性)推進の観点からも、今後も取り組みを検証し、履かなくなった靴を新たな客に受け継いでいく仕組みを推進していく。
今回の認定中古靴は、購入した客が購入後にメンテナンスを受けることができる靴磨きメンテナンスの権利もつけて一律4万9500円(税込み)で販売する。従来の中古靴を売り切るだけの一方向の手法ではなく、購入した客が定期的にメンテナンスに出すことで、その革靴と職人を育てる 〝パートナー〟のような関係になることを目指す新しい試みとなる。
認定中古靴の販売は、新たなパートナー企業、フリースタンダード(東京)と提携し、同社の流通ソリューション「リテーラー」の「リユース機能」によって、販売サイトの構築・運営をはじめ、店舗での寄付内容、革靴をはいた猫での修理内容、発送などのロジスティクスまでを含めて管理・運営する。