リユース市場への注目度が年々高まってきている。物価が高騰するなかで、割安なリユース品へのニーズが高まる一方で、企業側はSDGs(持続可能な開発目標)や循環型社会に適したビジネスモデルへの変革を迫られている。リユース市場が伸びる理由と課題について考えていきたい。
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市場が伸びる理由
リサイクル通信が独自にリユース市場規模の推計を行ったところ、22年の市場規模は前年比7.4%増の2兆9000億円。調査対象とした09年以降13年連続での拡大だ。コロナ下では、20年こそ微増にとどまったが、ここ数年は一段と伸びが見られる。
世界的なサプライチェーンの混乱により、新品が不足した商品の代替品需要が増加。加えて世界的なインフレを背景に起きた物価高の影響により、割安なリユース品が注目されるようになった。また、商品によっては、現物資産への投資資金が流入したことで、相場が高騰した物もある。
一昨年の秋ごろからは、インバウンド(訪日外国人)需要の回復も追い風だ。円安環境のなか、日本のリユース品は外国人にとっては割安かつ珍しい商品を手に入れることができる。
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