多くの犠牲者を出したパリ同時テロ事件から1年。パリ市内の百貨店は、雪をテーマにしたクラシックなクリスマスを演出している。
中でも子供から大人まで特に人気を集めているのが、環境保護の視点からアプローチしたギャラリー・ラファイエットの白クマファミリーが主人公の「幻想的な北極のクリスマス」だ。
同店のウィンドーで見られるのは、地球温暖化で北極から新しい生活環境を求めて旅を続ける白クマたちに、ラファイエットがファンタスティックな氷の世界をプレゼントする物語。
30歳の仏人アーティスト、ロレンゾ・パパスが制作したペーパークラフトの動く人形たちによって演じられている。
本館クーポール(丸天井)には、全て紙で作られた純白の巨大なクリスマスツリーがつり下げられ、白クマたちが観覧車とロープウェーでたわむれる詩的な世界が広がる。無料専用アプリケーションを使えば、雪が舞う中から白クマたちが現れるバーチャルリアリティーも楽しめる。
NGO(非政府組織)環境団体ワイルド・タッチと協業し、南極とその生物多様性について知識を深めてもらうためのアートプロジェクトや講演会、子供を対象にしたアトリエも開かれている。
(パリ=松井孝予通信員)