米英仏のデザイナーら10人 ファッション産業の変革求め公開状

2020/05/29 06:28 更新


 【パリ=松井孝予通信員】米英仏が拠点のデザイナーら10人が、ファッション産業に対し、次の秋冬コレクションからの生産の変革とサステイナビリティー(持続可能性)への転換を提案し、署名を募っている。

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 発起人はドリス・ヴァン・ノッテン。ドリスは仏『ル・モンド』で、「新型コロナウイルス拡大前から、ファッション産業のシステム変革の必要性を誰もが考えていたはず」と語った。彼はレーンクロフォードのアンドリュー・キース会長と、ファッション産業に携わる人たちが意見を交換する場をZOOMで立ち上げた。マリーン・セル、クレイグ・グリーン、トリー・バーチ、「プロエンザスクーラー」、「トム・ブラウン」会長ら10人が討議した課題をリストにし、公開状を作成したという。

 提案項目では、その季節の服を売る、セールを適正な時期に行う、生産調整をする、素材を有効に使う、無駄な出張を控える、ショーの形式を見直すなどを挙げた。ドリスは「冬用コートを5月にデリバリーする必要はない」と強調し、スピード優先とそれによるクリエイションに対し、不適正な販売価格の悪循環を批判している。ファッションウィークについては、ドリスの個人的な意見として、クリエイションを披露する大変有効的な場とした上で、環境を考慮した開催の必要性を説く。

 この公開状に対し8日間で、メアリー・カトランズ、「ルメール」、「ジル・サンダー」のCEO(最高経営責任者)、セルフリッジのマネジャー、レクレルール、コペンハーゲン・ファッションウィーク、日本からはカラー(青木屋洋品店)、マギークープなど世界で600人以上が署名した。LVMH、ケリング、エルメスの名はまだないが、スイスのリシュモングループ傘下「クロエ」のCEOが賛同している。

 ドリスは、「自分たちはまだグループ単位で組織にはなっていない」とし、ファッションシステムを変える権力を持つ4大都市のファッションウィークを主催する団体と話し合いを始めたとしている。


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