尾上繊維 縫製工場の島原ソーイングを子会社化

2019/03/26 06:25 更新


 イージーオーダースーツ専門店「ダンカン」を展開する尾上繊維(大阪府吹田市)は、縫製工場の島原ソーイング(長崎県島原市)を子会社化した。ジャケットを生産する子会社のアリエス(長崎県平戸市)と連携して、まずはパンツやベストの生産に着手し、アリエスの生産を補完していく。

 島原ソーイングは、敷地面積約3000平方メートル、建物面積約1200平方メートルで、ミシン112台や自動延反機、CAD(コンピューターによる設計)、自動裁断機の設備を持つ。従業員63人を継続雇用した。もともと下着やカーシートなどを縫製していたが、既存設備で生産できるパンツやベストなどから、アリエスの生産をサポートしていく。今後は設備投資を行い、重衣料も生産する。自社の国産オーダースーツ供給量で3割増を目指す。

 子会社化に至ったきっかけは、アリエスで増産に向けた人員確保が課題だったなか、取引先銀行を通じて、後継者問題を抱える島原ソーイングと話す機会が生まれたことだ。両者で話し合い、それぞれの課題の解決につながると判断した。

 尾上繊維は16年12月、札幌で休止していた工場を取得・子会社化し、オーダーシャツ工場「アリエスシャツ工房」として稼働させている。今回の島原ソーイング子会社化により、ジャケット、パンツ、シャツなどのすべてのアイテムをグループで生産できる枠組みが整ったことになる。




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