ナイガイのレッグウェアECはこの3年で売上高が2倍に拡大した。EC化率は15%(24年度)。百貨店卸をコアビジネスとしてきた同社で、次の成長エンジンの一つに位置付けられている。
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――自社ECだけでなく楽天市場やゾゾタウン、アマゾンにも出店している。
今一番勢いがあるのはゾゾタウンです。ライセンスブランド「ポロ・ラルフローレン」が引っ張り、今年は前年比約150%増のペースで伸びています。春は送別会の贈答品用や、新生活に向けてスクールソックスやビジネスソックスが売れる時期。靴下は元々気軽に贈りやすい価格やサイズ感からギフトに適したアイテムですが、EC用に価格を抑えた商品開発、インスタグラムなどでの発信を通じてそういった需要をしっかり捉えられていることは大きいです。
――EC用の商品開発はNBでも。
EC事業を担う営業4部は現在12人。今春の組織改編で商品部にECを含む小売り向けの商品開発チームも発足しました。売れるとにらんだ物を仕入れではなく、自社で開発できることは非常に有利と感じています。短サイクルで実売期に引き付けた企画開発を加速します。
今は晩夏向けに足の健康を支える商品を開発中。NB課と連携するほか、需要予測などにAI(人工知能)ツールも活用しています。
――課題は。
認知度を上げることです。効果的なプラットフォームは日々変わっていきますからもっとアンテナを張り、顧客に最適な方法で発信していきます。たくさんのユーザーにアプローチすることがポイントのECにおいて、靴下は幅広いお客にリーチできるアイテムであり、ナイガイは新生児からシニア向けまで幅広い商品を取り揃える強みがある。それを打ち出していきたいと思います。