ナイガイ BtoCシフトを加速 EC、直営店に積極投資

2025/01/21 06:28 更新NEW!


今泉賢治社長

 ナイガイは25年度(26年1月期)から3カ年の第6次中期経営計画を、30年度に掲げる長期目標達成のための「ターニングポイント」(今泉賢治社長)と位置付ける。小売り事業に人材を含めて積極投資し、BtoC(企業対消費者取引)シフトへアクセルを踏む。機能商品の開発にも力を入れる。

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 第4次はコロナ禍、第5次は急速な円安進行により守りの経営を余儀なくされたが、事業再編などを進め23年度に黒字転換した。24年度も黒字を確保できる見込みだ。

 小売り事業は特にECに注力する。ナイガイ単体のECがこの1年で売り上げを急激に伸ばし、3年で2倍の10億円となった。卸売り商品とは別にEC市場に狙いを定めた企画が奏功した。主力のライセンスブランド「ポロ・ラルフローレン」も百貨店卸とECで全く企画を変え、登山や着圧など様々なカテゴリーでECオリジナルを投入している。デジタル人材の登用も進んだ。来年度は商品開発からSCM(サプライチェーンマネジメント)まで、全てEC部署が独自に担う。新中計では売上高15億円、30年度には30億円を目指す。

 現在都内に3店を構える直営店は、売上高2億円から3年で10億円、30年に30億円を計画する。まずは、タビオとの協業ショップを含む2、3業態で少しずつ店舗を増やし、成功事例を積み上げることに集中する。28年度から出店を加速し、30年度に40店を計画する。

 商品はNBの育成に力を注ぐ。府中店では接客や売り場編集が寄与し、フェムテック・フェムケア商品の「整」(ととの)が売れている。直営店の拡大で、仕掛けたい商品をより効果的に打ち出せると見る。フェムテック・フェムケア、介護関連といったソリューション型の機能商品をはじめ「幅広い年代に長く支持される商品作り」をさらに強化していく。今春には「ナイガイパフォーマンス」の新商品を発表予定だ。

今春には「ナイガイパフォーマンス」を拡充する


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