進化続け幅広い用途、分野に
空気の旋回流で糸を紡ぐという従来にない紡績機械と糸の名称である「ボルテックス」。生み出される糸は、毛羽の少なさによるドライタッチ、高い抗ピリング性、吸湿速乾性の機能を持つ。この独自性に目を付け、糸のブランディングに着手。紡績工場といった機械を扱う実際のユーザーではなく、アパレルや商社など糸のユーザーに向けたアピールを強め、需要を掘り起こしていった。
【関連記事】【軌跡】空気の力でオンリーワンの糸を 村田機械「ボルテックス」㊥
■ポリエステル100%で
ブランディングにより糸の認知度を高めていくとともに、より生産性、安定性を高めた新機種、幅広い糸に対応するための装置の開発も続いていた。11年にバルセロナで開かれた国際繊維機械見本市ITMAで発表した「ボルテックスⅢ870」は、最高速度毎分500メートルとなり、03年に発表した「モデル861」の毎分450メートルからさらに進化。紡績テンションを安定化させるSTSシステムも採用し、操業の安定性が一層高まった。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!