商品の投入アイテム・SKU数の設定をしてみよう④
:Dさん。前回の講義で、カットソー春物商品の使える什器の数が決定しましたね。
:へい。
21(モデル店の什器の数)×21.5%(カットソーの春物の売上構成比)≒4.5台
で4.5台です。
:では次に何を考えなければならないのか?と言いますと。ハンガーラックにどのように商品を並べるのかということです。
:せんせ。イマイチ意味がわかりません。なので、もっと詳しい説明をお願いしますm(__)m。
:(^▽^;)そうですか…。
では、かつての私の教え子が作成した下記の画像をご覧くださいm(__)m。
ご理解いただきましたか?
:へい。(''◇'')ゞ。
理解できました。要は、ハンガーラックにどのように商品を展開するのかは、ブランド・ショップコンセプトに沿っていなければならない!ということですね。
:その通りです。
Dさんの組織は、セレクトショップを10店舗展開していましたね?
:へい。価格帯は中価格帯で決して安くはありません。また、レディースのショップで店頭の鮮度をある程度意識しています。また、今回詳しくコンセプトを述べませんが、来店されるお客様は服好きの人が多く、店づくりには拘りがあります。
:なるほどです。今回、このモデル店舗のハンガーラックの長さは、1M20Cなのですが、このハンガーラックに何点商品を展開するのかを決定しなければいけません。
:なるほどです。商品を詰めて展開すれば、ハンガーラックがパンパンになります。
ですが、これがブランド・ショップコンセプトに通じることであれば、それで良いということですね?
:素晴らしいです。その通りです。
:では、せんせ。実際、商品をハンガーラックにかけてみて良いですか?
………………(Dさん作業中)………………………
できました!
:Dさん。随分優雅に商品を展開していますね。ですが、先ほどDさんがお話されたショップコンセプトを考えれば、それで良いと思います。
:せんせ。ありがとうございますm(__)m。
先ほど申しました私の所属するショップコンセプトを考えて、1M20Cのハンガーラックに12点商品を展開する!ということにしました。
:了解しました。では、Dさん。1M20Cのハンガーラックに12点商品を展開することが、Dさんのショップの理想形なのですから、春物商品は店頭に何点、商品を展開しているのが理想形ですか?
:へい。
12点(1M20Cのハンガーラックに展開する商品点数)×4.5(カットソーで使用するハンガーラック数)≒54点
54点です!
:ブラボーです!
:(もうお前の“ブラボー”聞き飽きたわ( 一一))
:これで、商品の投入アイテム・SKU数を設定する際の下準備が出来たということになります。因みに、Dさんのショップのカットソー1アイテム当たりの、平均カラー数・平均サイズ数はどのくらいですか?
:へい。カラーは3色くらいですかね?サイズは、ワンサイズだけです。
:ということは?
1アイテム当たりの平均SKU(最小単位)数は、
3(カラー数)×1(サイズ数)=3SKUというになるということです。
:なるほど~。
:因みに、Dさんのショップでは、1SKU当たり何点、店頭に商品展開していますか?
:へい。1SKU当たり1点です。それが当たり前ではないのですか?
:Dさん。それは当り前田のクラッカーではないのです。例えば、UNIQLOや無印良品などは、1SKU当たり複数店を商品展開していますし、ラグジュアリーブランドなどは、あえてサイズを間引いて展開している組織もあります。それもまた、ブランド・ショップコンセプトと言えますね。
:確かにそうですね。今回のせんせは、とても頭が良さそうに思えます(笑)
:(Dさんは、私のことをアホだと思っていたのね( ;∀;))
話を戻しまして、Dさんの組織のカットソーの1アイテム当たりのSKU数は3点になるのですから、1SKU当たり1点を店頭に商品展開するということで考えれば、
54点(カットソー春物商品の標準展開商品数)÷3(1アイテム当たりのSKU数)=18アイテム
Dさんのショップの春物商品のカットソーの標準展開アイテム数は、18アイテムで54SKUだということが算出できました!
:やったー!(≧▽≦)
:これで、商品の投入アイテム・SKU数を設定する際のフロー、②各品種(カテゴリー)標準展開アイテム・SKU数の算出が終了となります。
:では、せんせ。次は③のアイテム回転(販売日数)の設定ですね?
:はい。そうなのですが…、今回もこれで字数制限が来てしまいました。これで終了です。
D:(@ ̄□ ̄@;)!
ということで!皆様。次回をお楽しみに~(@^^)/~~~
佐藤正臣 95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp