値入率と粗利率の設定をしてみよう!④
☆佐藤正臣さんの過去ブログはこちら
前回で値入率のターゲット決まった!ということで、今回はDさんのショップを基に、粗利率のターゲットを決めていきましょう!
へい。よろしくお願い致しますm(__)m
今回のこの講義におけるDさんのショップの設定を改めて確認致しますと、以下のようになります。
・10店舗展開のセレクトショップ。自社商品60%。他社商品40%の売上構成
・自社と他社の値入率(仕入原価率)には、かなりの差がある
・レディースのショップでカテゴリー(品種)別の売上予算は、かなり変動する
・衣料品以外に服飾雑貨も展開(Dさんは、過去服飾雑貨のバイヤー)
・店頭鮮度を重視しているせいか、店頭がよく商品で溢れかえる
・商品によっては、年間置いてある定番商品もあります
そして事業の予算の大枠が以下のようになります。
・(年間)売上20億円
・(年間)粗利率50% 粗利益高10億円
・値入率の設定 63%(仕入原価率37%)に改善(前回までの記事をご覧くださいm(__)m)
これは以前学んだことの復習になります。
了解です(''◇'')ゞ
Dさん。少し話は変わりますが、昨今よく色んな評論家の方が、”プロパー消化率”向上だぁ!ということを良く言っていますね?
へ。(なんか、せんせの言い方に悪意を感じる( 一一))
前回、Dさんに設定してもらったカットソー全体の値入率は63%となりました。ここで、Dさんに質問です。仮に、今回のカットソー全体のプロパー消化率を100%に設定すると、粗利率のターゲットは何%になりますか?
63%です(''◇'')ゞ(即答)
その通りです!
(ブラボーないんかあ~い(/・ω・)/)
ですが、今回のDさんの組織の粗利率の設定は便宜上、50%にしています。この連載では、カットソーに絞ってMD予算設計を行っていますが、値入率の設定が63%で粗利率の設定が50%だった場合、カットソーのOFF率設定は何%になるでしょうか?という復習問題をDさんに出題します。今回は、カットソーの売上予算を20億円の20%。4億円だとして計算してみてください!
へい(''◇'')ゞすぐに計算します!
……………(計算中)……………
出来ました(''◇'')ゞ
計算が早い(◎_◎;)
粗利率の設定が50%なので、売上原価率も50%。よって売上原価高は2億円。売上原価高=仕入原価予算という設定で、仕入原価予算は2億円とします。値入率の設定が63%ですから仕入原価率は37%。ということは...
→2億円(仕入原価予算)÷37%(仕入原価率)=約5億4,054万円が仕入元原価予算となります。
(なんか立場が入れ替わったみたい。。。(;^_^A))
→約5億4,054万円-4億円(売上予算)=約1億4,054万円(OFFできる金額)
→約1億4,054万円÷約5億4,054万円=約26%
年間約26%のOFF率設定ということになります。
ブラボー!!!!!
(ここでか〜い...( 一一))
このことは、以前も伝えましたが、Dさんのショップの運営上のコンセプトを表すことになりますね。
へい。そうでした。
MDの仕事の目的は、売上だけでなく粗利益もできるだけ多く獲得することだ!ということを以前お伝えしました。ということは!値入率が改善したのですから、粗利率の設定が50%よりも少しでも高くできない?となります。
へい。理解できました。
ですので、次回はカットソーの粗利率の設定を少しでも良くできないのか?、ということをお伝えしていきます。
了解です(''◇'')ゞでは、皆さん次回もお楽しみに(@^^)/~~~
佐藤正臣
95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp