《東日本大震災13年》復興の先へ 大槌「サシコギャルズ」と「クオン」 刺し子の技をブランド化

2024/03/11 08:00 更新有料会員限定


新たな挑戦に挑む大槌刺し子職人とムーンショット代表の藤原さん(中央前)

 復興から先のモデルケースを作りたい――東日本大震災の復興支援としてスタートした岩手県大槌町の「大槌刺し子」(旧大槌復興刺し子プロジェクト)。その可能性をさらに広げようと、メンズ主力の「クオン」を手掛けるムーンショット(東京、藤原新代表)が3月11日、クラウドファンディング(CF)「キャンプファイヤー」で、新しいチャレンジを開始する。大槌刺し子の技術を「サシコギャルズ」としてブランド化し、地方創生を目指す。

(小畔能貴)

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10年間で209人参加

 大槌刺し子は11年、災害で職を失った女性が働ける大槌復興刺し子プロジェクトとして発足した。同年にNPO法人(特定非営利活動法人)テラ・ルネッサンス(京都市)に運営を委譲し、21年までの10年間で209人が参加、刺し子の技術を磨くとともに、多くの企業から加工も受注してきた。

 21年に大槌刺し子へ名称を変更し、現在も15人の刺し子職人が働いている。しかし、最盛期に比べると職人は半減し、年齢は40~80代。技術を絶やさず、その付加価値をさらに高めていくことがこれからの課題になった。

 そこで、クオンで長年大槌刺し子を活用するアパレルメーカーのムーンショットが主体となり、その技術をサシコギャルズというブランドにして事業化を目指すことにした。

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