《めてみみ》箱根駅伝

2025/01/10 06:24 更新NEW!


 正月の風物詩と言えば、近頃は駅伝だろう。2日、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)を楽しみにしている人は多い。

 箱根駅伝での話題の一つに出場選手の着用シューズが挙げられる。国内外のメーカーが最新技術を競い合うランニングシューズの一つの結果が、選手が選択したシューズの使用率という形で明らかになる。アルペンによると、今年のトップは「アディダス」だったという。2位は「アシックス」。3位「ナイキ」、4位「プーマ」と続く。前回までトップだったナイキがついにその座をアディダスに奪われた。

 長距離向けのランニングシューズに、カーボン素材を活用した厚底ソールの技術革新が起こったのは17年。軽くて薄いソールが主流だったランニングシューズ市場は、厚底カーボンシューズの登場で一変した。これにより箱根駅伝では一時期ナイキがシェアを独占し、17年当時シェアトップだったアシックスが大きく落ち込んだ年もあった。

 厚底ソールの登場以降も、各社はランナーの走り方や好みを考慮して、その技術を発展させている。そうしたたゆまぬ努力が、今回のシェアの変化に表れているように思う。箱根駅伝という晴れ舞台に賭ける選手への思いとともに、それを支える技術者たちの「より良い物を作りたい」という熱意を感じ取れる新年となった。



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