三井不動産はミクシィと共同で、JR南船橋駅前にスポーツや音楽イベントなどを行う多目的アリーナ「ららアリーナ東京ベイ」を開業した。ららぽーとTOKYO-BAYなど近接する商業施設との相互送客策も進める。
同社は4月1日に、東京ドームなどを所管するスポーツ・エンターテインメント部門と商業施設部門を一つの事業本部に統合した。「商業施設とスポーツ・エンタメの魅力を掛け合わせ、リアルな体験価値を求める消費者ニーズに対応する」(若林瑞穂常務執行役員商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部長)のが狙い。ららアリーナはその具体策の一環で、「ららぽーとに付けた巨大なイベント装置」だ。
パルコは昨年9月にゲーム事業部門を新設した。J・フロントリテイリングの子会社、ゼノスが運営するeスポーツチーム「スカーズ」と連携したイベントやインディーゲームの展覧会などをパルコ各館で実施、関連グッズの販売も好調だ。スカーズのイベントに参加する客の多くはパルコが狙う客層であるZ世代の女性で、館全体に波及効果を生んでいる。
親和性の高い複数の機能の組み合わせは、新たな化学反応を起こし価値を生み出す。商業施設がエンタメを活用した新たな施策の効果を、いかにファッションテナントへと波及させ、活性化につなげるかが注目される。