毎朝、ダボダボの学生服を着て走っていく息子の姿が初々しい。この春、中学校に入学した。成長期で体が大きくなることを見込んで大きいサイズの詰襟の学生服を購入したからだ。それにしても、ベルトを外すと、ズボンはずり落ちてしまうほどで、動きにくそうだ。
記者も中学校入学時は147センチと息子よりも小さかったので、大きいサイズの学生服を着ていた記憶がある。毎日着用するものだから傷みも激しく、2年生で当時流行していたワタリが太い〝ボンタン〟に買い替えた。卒業時には168センチになっていたから、大きいサイズを買っていても当然3年間はもたない。
4月はスーツ姿がおぼつかない新入社員が目立つ。コロナ下でリモートワークも定着したが、今年は出社も増えているだろう。大手紳士服専門店にとって最大の売り上げを誇る3月は大半の既存店売上高が前年を上回っていた。昨年の3月は各社2ケタ増と復調してきていたので、そのハードルを越える結果となった。
スーツが似合っているかどうかは、ジャストサイズかどうかで決まる。スーツ離れが進む中でも、オーダースーツが健闘しているのは、自分好みのフィット感が選べるからなのだろう。オジサンになった記者の場合、横にしか成長していないので、単純に「大は小を兼ねる」というわけにはいかない。