《めてみみ》コロナ下の店の在り方

2021/03/09 06:24 更新


 高島屋横浜店は3月8日、地下食料品を増床オープンした。駅西口のジョイナス地下街の1700平方メートルに新規出店し、既存の本館売り場と一体開発した。食品フロアは5000平方メートルとなり、日本最大級のデパ地下が完成した。従来の顧客に加え、近隣に増えるオフィスワーカーら新規客を取り込み、全館の買い回り向上を狙う。

 19年11月から4期に分けて順次改装し、今回が総仕上げ。第4期の増床はベーカリーがメインで、パン人気に応えて400平方メートルの売り場に40ブランド、500種類を揃える。圧倒的な品揃えと専門性、話題性のほか、店内で焼き上げてライブ感を演出する。

 神奈川県内のパン職人に対して販売機会を創出する編集売り場を設置し、地元発の限定品に力を入れた。編集キーワードは地域性と独自性。横浜の専門学校の学生が作ったパンを販売し、売れ残った商品を農場に輸送して堆肥(たいひ)化する取り組みを積極化する。環境配慮やフードロスの問題に焦点を当てる。

 緊急事態宣言の延長で、営業時間や商品、販促物など一部制限し、宣言解除後に改めてグランドオープンする。集中レジなど短時間で買い物を済ませたい顧客に応えたほか、昨年12月に導入した設置型AI(人工知能)レジで、非対面でも買えるようにした。コロナ下の店舗営業の在り方を仮説、検証する。



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